ニッケル水素(Ni-MH)バッテリーの修理依頼
・クレームの前に自己診断をお願いします。

高出力バッテリーの上手な使い方と以下注意点をよく読み、あてはまる症状の対処方法を行ってください。
 注意点  症状
1 保管時においては10〜20%の残量を残して保管してください。 守らず使用し続けるとバッテリーは 内部にダメージを受け充電容量とパワーが低下します。
2 放電カット電圧は、0.9〜1.0V(1セル)とします。
8.4V(7セル)ならば6.3〜7.0Vでカットしてください。
3 放電電流は、ミニ(2/3A)タイプ叉は単3は1.5A以下、ラージ(SUB-C)タイプは5〜10Aです。
4 充電電流は、ミニ(2/3A)タイプ叉は単3は1.0A以下、ラージ(SUB-C)タイプは3〜5.0Aです。 守らず使用し続けるとバッテリーは 充電停止時間が遅れ、ガス漏れ、液漏れ、破裂につながります。
5 充電カット温度は、ミニ(2/3A)タイプ叉は単3は48度以下、ラージ(SUB-C)タイプは53度以下です。
6 サースホールド値は、ミニ(2/3A)タイプ叉は単3とラージ(SUB-C)タイプ共に3mV/セル以下です。
(充電器にNi-Cd叉はNi-MHのスタート切り替えがあるものは厳守してください。
なおサースホールド値を極端に上げれば、充電カットが遅れより多くのエネルギーがバッテリーに送られ、 ガス漏れや液漏れの原因となります。)
7 充電してから使用するまでの時間は、バッテリーの大きさに関わらず、15分以内です。 守らず使用し続けるとバッテリーは、 内部バランスを崩し充電容量とパワーが低下し、充電中のガス漏れ、液漏れ、破裂につながります。
※性能を保ち上手に使うには、上記注意点に気を付けなければなりません。1点でも欠ければバッテリー能力は低下してしまいます。
実際にお客様のバッテリーに起こっている症状から考えられる原因は以下になります。
1:充電開始後、すぐに充電器が自動停止してしまう。(100〜300mA叉は10分以内で送電停止)
原因: バッテリーの温度を確認してください。
バッテリーが冷えた状態ならば、ホルスピーク(間違った電圧カット)によるものです。
これは新品のバッテリーや過放電を行ったバッテリーを充電する時におこる現象で異常ではありません。
対処方法: 合算の充電容量がバッテリーの容量に近づくまで、切れては再スタートを数回繰り返し満充電まで導きます。
この充電方法で1、2回繰り返せば、正常なバッテリー状態となります。
2:充電容量が著しく少ない。
原因: 注意点7のように充電してから使用するまでの時間を長くおいて何度も使用した場合、バッテリーの個々の内部残量のバランスが大きく崩れてきます。
この状態で充電した場合、バッテリー残量の一番多いものに対しての残量分しか送電が出来ません。
もしバッテリーの残量ばらつきが 10%〜30%ものが混在しているとしたら、残量30%バッテリーがあるが為にすべてのバッテリーに70%充電しか出来ない訳です。
この状態で充電設定を変えて強く送電を行えば、ガス漏れ、液漏れ、破裂に繋がります。
対処方法: ◎0.9/セルで放電する際に0.1〜0.2Aでゆっくりと放電する。
◎一度満充電したバッテリーに対し、0.05〜0.15Aで5〜10時間以上かけて、バッテリーに熱を持たせないようにさらに充電を行う。
3:充電しても出力が弱い,短時間でバッテリーが終わってしまう。
原因: 充電終了時のバッテリーの温度を確認してください。
熱を持っていなければ、確実に充電されておりません。
対処方法: 充電器側の機能、設定を ご確認ください。
バッテリーが、ほのかに暖かくなるまで正しく満充電を行ってください。
※ バッテリー容量とは:もし1600mAの満充電したバッテリーを0.9/セルまで放電した場合、1200mA前後となります。
これは、バッテリーを保護するために0.9/セルで放電を停止しているからです。
(この状態でも数百mAの残量がバッテリー側に残っております。)
もしも、0mAまで放電したらバッテリーは機能を失い使用不能となります。
対処方法を実行する前にご確認下さい。
※一部海外製バッテリーの中には急速充電に適さない著しく粗悪なものも見受けられます。
これらに該当するようなバッテリーには、上記設定条件での使用はお勧めできません。
※動力用以外の小容量のバッテリーへの充放電を行う場合で、レシーバーワイヤーのような細いワイヤーをお使いの際は上記設定値よりも数値を低めに設定してください。
これはバッテリーの性能以外にコードの内部抵抗の問題が充放電に大きく関係するからです。
※バッテリーは同じ種類のものでも、生産ロットの違いによって特性が異なる場合があります。
特に未使用のバッテリーを充電される場合、上記設定値よりも低めでセットし、バッテリーの発熱に気を付け、充電を行ってください。
万一、異常発熱、液漏れ等が生じた場合は、直ちに作業を中止してください。
最後にバッテリーテストを行って下さい。
Gun用バッテリーミニタイプ
・CDCまたは、D2チャージャーによる充放電バッテリー容量、電圧確認。
・満充電後の400発連射テスト(5発X80回連続連射)
・連射後の放電テスト(残量確認)
RC用バッテリータイプ
・CDCまたは、D2チャージャーによる充放電バッテリー容量、電圧確認。
改善されない場合は バッテリーの修理・クレーム依頼確認書 に必要事項を御記入の上
プリントし修理又はクレームの商品と共にお送りください。